群馬県邑楽郡大泉町発 ”ありがとう” からはじまる異文化理解を育む「絆」の物語

深刻な労働力不足を背景に1970年代後半から外国人労働者(研修生)を受け入れ、異文化理解を育み、生まれた絆の歴史を刻み続ける大泉町。多文化共生の未来を切り拓く「モノの考え方」や40年以上にわたり、先人たちから語り継がれてきた経験、培ってきた知見・知恵を未来のためにご紹介していきたいと考えています。

いますぐ始める「OODAループ」徹底活用術

組織の活性度を高める「OODAループ」徹底活用術

  1. 空気が重すぎて、こんな会議には出たくない。
  2. 時間が長すぎる。早く作業に戻りたい。
  3. 報告も形骸化していて、あまりにも退屈だ。

今日の会議も肝心な問題には触れられず、課題処理は先送り。

このような残念な会議がなんと多いことか?

そんな嘆きをお持ちのあなたはまずこの二つの観察ポイントから「いまいる場所」を眺めてみましょう。

いまあなたがいる場所で行われている会議の質を見極める二つの観察ポイント

  • 眉間にしわが寄り、腕組みをしている人が30%を超えている。Yes/No
  • 会議の席上で発言しない人が20%を超えている。Yes/No
  1. 腕組みというしぐさは警戒心の表れであり、自尊心を傷つけられまいとする防衛本能のサイン。
  2. 発言しなかったり、特にありませんの一言で済ましたりすることも自己防衛本能のなせる業。

この二つが当てはまる会議は「注意信号」だと認識する必要があるでしょう。いずれも50%を超えると「意思決定」の現場としては最悪です。すでに機能不全に陥っているかもしれません。

古今東西変わらず確認されている脳の罠と人間の基本特性

人は自尊心を傷つけられることを極端に嫌います。古今東西共通の人間の基本特性といっても良いでしょう。

  1. ものづくりの現場では生産性を上げるために烏合の衆から集団→組織へと進化する必要があります。そこには画一的な規律が必要な場合もあります。
  2. 毎日顔を合わせているうちに、半径5メートル以内の人間関係が良くも悪くも影響を与え合い、同質化しがちです。
  3. さらに現場で発生した問題に向き合っていると、働く人の「負の感情」の発生にも気づきます。こうしたマイナスの感情は連鎖しやすく、どんな優秀な人でも脳の罠≒思考の歪みに囚われ、問題の本質に気づかなくなってしまいます。
  4. 発生している問題から、いつの間にか目をそらすことが癖になり、さらに耳を塞ぎ、口を閉じると、人は自分自身の自己肯定感を下げまいと自己防衛に必死になるものです。するとチームや組織の「隠ぺい体質」も形成されやすくなります。

どんな良い伝統、文化、知恵を育んできた組織でも、不都合な事実を隠すという行為が蔓延ると、構成メンバーの幸福度は一気にさがっていき、隠ぺい体質が作られます。分かっているつもりでも、その流れに抗えなくなってしまうのです。

  • いつも会議が犯人捜しのようなギスギスした雰囲気で進むので、本来ならこの場所から逃げ出したい。
  • 失敗を許容するなどもってのほか。失敗から学ぶ姿勢が無い「減点主義」になっている。

こんな声が聞こえてくる組織では「建設的な意見を言う」意欲が失われ、失敗から学ぶ「知恵」が育ちにくくなります。減点主義、常に「正解」が求められるチームでも行動の不活性度が高くなり、不平不満ガスがたまっていきます。

 

人間の基本特性から言えることは「どんな知識も活用し、行動に移さなければ意味がない」ということです。最高の学びが得られる「失敗」から逃げる「現場」には未来はありません。

しかも、そういう重い空気が充満しているときはチーム、組織の内部には実はありとあらゆる底意地の悪い嫌がらせ、人間のヤバい本能が見え隠れしています。

そのことにあなたは気づいていますか?

こんな淀んだ空気の組織では、その場所から逃げ出す人、嫌々ながらやむなくその場所にぶら下がる人、心身を病み潰れる人があふれます。メンバーの幸福度も極端に下がっています。

どうすれば良いのでしょうか?

社員同士の話し合いができる場はどこにあるのか?どう作れば良いのか?

第三の場所があるということ。

社内では話しにくい、誰が聞いているか?分からない、そんな疑心暗鬼を解消し、ゆっくり話し合える場所「第三の場所」も重要です。

昭和の日本でいえば、アフターファイブの「赤ちょうちん」≒居心地の良い居酒屋もしくは小料理屋で「飲みにケーション」ということになるでしょう。
オープンエアのカフェ、立ち飲み、昭和の香り漂う喫茶店、ゴルフ場のクラブハウス、料亭や高級会員制バーと答える方もいるかもしれません。

ただしカラオケは二軒目にしてくださいね(苦笑)。

世界がぎゅ~っと、おおいずみ。/大泉町観光協会YouTube


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国際化が進んだ大泉町ではブラジル料理を筆頭に、いまや世界中の美食家から注目を集めるペルー料理など各国の郷土料理の飲食店があふれています。

大泉町ブラジル料理

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大泉町のペルー料理店

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母国語で会話でき、肉体と心理的安全性が約束された場所ならいうことはありません。


家庭、職場以外の「第三の場所」≒あなたが好む「居場所」にはどんな愚痴を吐いても叱責されない「心理的安全性」が担保されているはずです。だからその場所を好んで訪れているのです。


そこで適度に心の憂さを晴らし、気の合った仲間とそれを繰り返すことで徐々に負の感情が解消されることはあります。

もちろんそこで繰り返される「口喧嘩」も相互理解の助けになることもあります。個人的には酒癖の悪い人、絡み癖にはいつも辟易していますが(苦笑)。

 

しかしコロナ禍、パンデミアのせいで、人と直接会って「不平不満ガス」を吐き出す「ガス抜き」が難しい時代ではそうはいきません。

 

ましてや「ガス抜き」には聞く技術と話に付き合う時間・労力が必要ですし、聞く側にも新たなストレスが生まれます。
このストレスによって負の感情が感染しやすく、さまざまな不平不満を笑い飛ばせるユーモアや機知に富む人材をも蝕んでいきます。

そうならないためにどうすれば良いのでしょうか?

そのひとつの答えは遠回りに見えるかもしれませんが、あなたの心にこの問いかけをしてみることをご提案します。

いま、あなたは仕事に何を求めていますか?

Donald E Super博士(1910-1994)はコロンビア大学の名誉教授で、1950年代にキャリア構築や職業選択を定義付けした独自の理論「キャリア発達理論」を打ち立て、世界中の人々に大きな影響を与えました。


今日私たちが日ごろよく使っているキャリア(career)という言葉について、「人々が生涯にわたって追求し、社会的に占めている地位・業務・職務の系列」として、一時期の職業活動だけに限定しない、人生の生き方や人間関係、社会的役割であると定義しました。

 

Donald E Super博士といえば、「14の労働価値」を提唱し、人が仕事に何を求めているのかを解き明かしたことでも有名です。

大きく分けて14の要素、価値のなかで、あなたは何を求めて仕事をしていますか?

まず以下の図表で確認し、まずは気の合う仲間と語り合うことから始めてみましょう。

仕事に求めることの「多様性」に大いに注目し、お互いしっかりと向き合って語り合ってみましょう。何を話したか?その内容の違いを認め、素直に愛しましょう。

人数は3人程度、多くても5人まで。

時間は1時間程度。

場所は肉体と心理的安全性が約束されている場所。


さあ、この話し合いでどんな違いに気づいたでしょうか?

何を話したか、その中身もとても大切ですが、誰と話したか?人選がここでは重要です。

多様性・画一性にはメリット・デメリットがある。

同質、異質、多様性にも良し悪しがあります。

画一性も悪いことばかりではありません。

怒りの感情を制御する方法(アンガー・マネジメント)、人の話を聞く技術、自分の意見を伝えるスキル、さまざまな学びが必要であることが分かるまで、この作業をどうかマメに繰り返してみてください。

人は経済的状況、年齢、話す相手の性別、趣味嗜好、いま置かれた環境、成長段階、その日の天気や気分にも左右されます。

時間帯と場所を変えて、何度も繰り返してみることで、気づきや見え方が変わってきます。

いわゆる「正解」はありません。

この繰り返す過程にあなたの答えが見つかることでしょう。

こころにも大きな変化が訪れることに気づきます。

どんな労働価値を大切にしているのか?

これを自らに問いかけることの目的は、「人生における自己理解の深化と順応能力の向上、職業や人間関係、社会参加を含む総合的な自己実現」を促すことにあります。そして、どんな優秀な人でもなかなかデキそうで出来ない自分自身を知ることにつながっていきます。

 

己を知ること。深呼吸も忘れるほど、忙しいときほど自分自身を定点観測することは大切です。自分自身の心に問いかけることから始めて、チームを構成するメンバーと話し合い、その違いや共通点を理解する。その相互理解のプロセスが重要なのです。

そうすれば、問題解決への道のりでも迷いが減り、確実に前進できるはずです。

事件は現場で起きている!失敗を科学するために「OODAループ」を使いこなす。

現場で起こる問題解決の過程で、多くの人から最も大切だと考えられていることは「誰と話すか?」です。キーパーソンは誰か?誰が決めるのかに偏りがちです。実は「何を話すか?」ではないのです。

ならば、丁寧な声がけをしてみましょう。「間違うことでしか気づけないことがある、これが改善の突破口になるよ」、「不具合、不都合な事実、誰の顔色を気にしているの?」「失敗、大いに結構」、「失敗上等!」そんな言葉をまず口にしてみましょう。

失敗から学ぶこと、その気づき、学び、考えをチーム・組織で共有することこそ問題解決の糸口になるのです。

そして、問題解決では前回ご紹介した「OODAループ」を大いに活用してみてください。

事件は会議室で起きてるんじゃない!現場で起きてんだ!

かつて一世を風靡したドラマ・映画「踊る大捜査線」の有名なセリフです。

あのセリフを聞いて、モヤモヤが「スッキリ!」した人も多いはずです。

OODAループ(ウーダ・ループ)は現場起点で、Fact filingの原則に従い、7W4Hを素早く整理し、状況判断することが必要不可欠です。

「OODAループ」の開発者、John Boyd氏とは?

米空軍の戦闘機パイロットからネリス空軍基地にあるエリート養成機関で主任教官を務め、エネルギー機動性理論などを新しい航空戦のセオリーとして確立し、ファントム戦闘機の優れた操縦者たちを育てたJohn Boyd氏は「現場での洞察」を基盤として、指揮官の健全な意思決定理論を体系化しました。

その実践ツールが「OODAループ」(ウーダ・ループ)です。

diversity4649.hatenablog.com

「OODAループ」活用のコツ

これを現代のビジネスシーンや学校現場などに活用する際に大事なことは、参加者にはGiver(与え続ける人)、すぐに体が動く性質、惜しみなく与えることが習い性の人=面倒見の良い「マメ」な人を必ず加えてください。

現場判断、権限の委譲は必須条件です。

人種、性別、思想・信条、宗教、文化、生活習慣、経験、いま置かれている環境、意識・無意識に関わらず、あなたの行く手を阻む障害をどれだけしっかり自覚しているか?これを参加者が自問することがこの試みの準備段階で必要です。

メモ魔、建白魔(提案し続ける人)も大歓迎。排除すべきは「無知」「想像力の欠如」「大名気分でモノ言う人」「Taker(受け取るだけの人)」です。

管理畑のあなたも会議室にばかり閉じこもらず、まず現場へGO!

この行動をマメに行うことこそ、問題解決につながる唯一無二の方法なのです。

行動することで気づいたことの集積が洞察力を育みます。

キーポイントは「見る、整理して分かち合う、決める、動く」。

これを最小単位3人で始めましょう。

「共に気づき、共に考え、共に学び、汗を搔く」。

始めるのは「いま」からです。

さあ、あなたも!

はてなブログで毎週提示される今週のお題「マメ」にも合わせて、お届けしてきた記事エントリー。「マメ」な人々が集まり、ウーダ・ループを「マメ」に実行することで洞察力が育まれ、問題解決へと結実する喜びを味わいましょう。それではまた。